出張レコーディングのお仕事(チアかけ声編) [音の仕事]
前の記事でお話した、女子バスケチームの応援音源にミックスされる、かけ声やコールのレコーディングの様子です。今回はダンスの練習をされている多目的スペースへの出張です。
かけ声の録音の場合、ナレーションや演奏ほどではありませんが、それなりにコツが必要となってきます。まず、声を出すことについてはプロではない方がほとんどなので、マイクへの距離や位置などを丁寧にレクチャーします。数テイク録ってゆくと声が小さくなってしまう方も多いので、録音レベルはもとより、音圧やシャウト感など、モニターしながら都度指示を出して進めます。応援の音源なので、元気さと明るさが必要で、一発OKとはなかなか行きません。このような録音で面白いのは、マイクに対する人の配置を変えるだけで、サウンドのキャラクターががらりと変わります。コーラスではないので、発音タイミングのバラケ感が、音の厚みや迫力にプラスに働く事が多いのも特徴です。編集でダブルにしたり、エフェクト処理して、質感を変える事も可能ですが、録音時の効果には勝りませんので、やはり録り重視がベターとなります。
機材のセッティングです。基本人数分のヘッドフォンを用意しますので、ケーブル類まかなり多くなります。スムースな作業進行と安全を考慮して、取り回しにも気を遣います。また、今回のような多目的スペースやダンスの練習スタジオ、体育館などでは、必要以上に反響・残響がある現場も多いので、写真のように毛布を吸音・遮音材がわりに使用します。
今回使用した機材。MacbookのHDDにPROTOOLS経由で録音です。RODEのコンデンサーマイク、デジデザインのオーディオインターフェース、フィジカルコントローラー。ソースによって、リミッター付のマイクプリアンプを入れたりする事もあります。また、取り直し付加な場合などは、平行してハンディレコーダーを回したりします。(テープじゃないし、「まわす」って古いか?(笑))
こちらはいつも使っているベリンガーのヘッドフォンアンプ。これでオケの出力を分配してます。チャンネル毎にヘッドフォン出力が複数回路あり、これで足りなくなる事はまずありません。従ってヘッドフォンの種類も写真のようにペアで持参しています。前面/背面両方にコネクターを装備しているのも便利です。一緒に写っているのは、最近私が愛用しているソニーのMDR-7502。
246の録音系担当I氏が録りの時に愛用しているベイヤーダイナミックのヘッドフォン。
ダンスの仕事の場合、振り付けがあるので、動画の収録を同時に依頼される事も多々あります。長時間にわたる場合もあるのでHDDタイプのソニーのカメラ「HDR-XR500V」を持って行ってます。画角が引ききれない場所が多いので、ワイコンは必須です。
同じくソニーのビデオ三脚。パン棒にリモートコントローラーが内蔵されているので、何かと便利。スタート/ストップはもちろん、ズームも手元で操作出来、PHOTOボタンで動画を収録しながら、制止画もスナップする事が可能です。
こんな仕事以外にも、大きな企業の社長さんの訓示や学校の教授の講義などの出張録音もあったりしますので、機会がありましたら、またご紹介します。
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2014-03-23 13:51
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